
前のページで冷蔵について少し触れてみました。ただ、高級食材などを買うと結構毎日の食卓に並べるのではなく、何かのお祝いや記念日などに出したいなぁ、と考えると出し惜しみしてしまいがちですよね。
私なんかもそれで何度か半年後に冷凍庫の奥の方から、固い茶色に変色したお肉が出てきて驚いたことがあります。いわゆる冷凍焼けってやつですね。
冷蔵庫より冷凍庫の方が長く保存ができることは誰でも知っていることですよね。ただ、冷凍保存の場合、食材の細胞繊維まで凍らせます。おいしさを保つためにはいかにその細胞繊維を壊さずに冷凍にできるかが一番重要になってきす。
緩慢凍結って聞いたことがありますか?これこそが一番冷凍保存において一番おいしさが逃げてしまう原因なのです。
ちなみに緩慢凍結とはだらだらと長い時間をかけて冷凍をすることです。冷凍に長い時間をかけてしまうと、氷の結晶を大きくしてお肉や魚介類の細胞繊維を破壊してしまいます。さらに、その食材を解凍すると、お肉の場合は血(ドリップといいます)が多量に出てしまうだけではなく、日持ちも非常に悪くなってしまいます。
少しだけ専門的なお話をします。
最大氷結晶生成帯というのがあります。つまり、氷ができる温度のことで、マイナス2度〜マイナス7度くらいのことを言うそうです。と、いうことは食材を冷凍する際には、この温度を早く通り過ぎさせることこそが、最重要課題になるわけです。
早い時間で冷凍するということは、それだけ氷の結晶を小さくでき、細胞繊維の破壊を抑えることで、食品のおいしさ・鮮度・保存期間を長く保つことができるわけです。
でも、冷凍庫って毎日開け閉めしますから、なかなか限界まで冷えている状態を保つことはすごく難しいですし、あまり気にしたことはないでしょう。
それに、家庭用冷凍庫は限界でもマイナス20度前後までしか冷えませんので、どうしても緩慢凍結になりやすいのは否めません。
そこで、前のページでもお話しましたけど、真空パックと組み合わせます。真空パックは冷蔵でも使えますが、冷凍保存と合わせる方がより効果的な保存が可能になります。
早く冷凍するには、保存する食材を細かくすることも大切です。食品の外側から真ん中までの距離を短くすればするほど、早く冷凍されますので食材を薄くする方がいいわけです。
魚介類であれば、三枚におろしたり、食肉であれば、薄切りにしておいたりするのが理想的ですね。
また、芯までカチコチに冷凍した食材を解凍する時も少しだけ気を使ってあげるとさらにおいしく食べることができます。
一番いい方法は、ボールかお鍋に氷水を張り、真空パックのように密封パックされている食材を入れ、解凍していくことで、パックの表面に薄い氷の膜ができ、食材の表面温度を上げることなく解凍することができますよ。
そのままお肉や魚を水につけると、味が落ちてしまったり、色が変わってしまったりしてしまうのでオススメはできません。
テレビや雑誌などで、マグロやイカなどを流水や塩水で漬けている場面を良く見ますが、本当はあまり良くありません。
その食材の旨味や肉汁がドリップとして、水に流れ出てしまうので、どうしても水っぽい食感になってしまってあまりおいしく感じなくなってしまうケースがあるからです。
なら、常温で解凍すればいいじゃない?と言われるかもしれませんし、結構家庭では、その方法が一番一般的かもしれません。
ただ、衛生面で問題がある点も少しお話しておきますね。食材の表面の細菌の繁殖が常温で活発になってきます。それに表面が解凍され始めると、表面が断熱材の変わりになってしまい、かえって解凍時間がかかってしまいます。
そのため、表面が長い時間、常温で保存されてしまうので変色しやすくなり、日持ちもしなくなってしまうのです。
解凍に一番いい方法をちょこっとだけ紹介しますね。
アルミホイルなどアルミニウム素材をまいて解凍してみてください。アルミは熱交換に優れているので、急速に冷凍したお肉や魚介類の冷気を奪ってくれますよ。
ちなみにあまり一度冷凍したものをもう一回冷凍することはオススメはしませんので、やはり小分けに冷凍保存していきましょうね。
使う分だけ、必要な分だけを少しずつ使うことで、節約にもなりますし、常においしいものを口にできますよ。